近況報告

ホーム/近況/2025/12-3 寺子屋着付け・お針箱教室

寺子屋着付け・お針箱教室

活動報告とこれまでの歩み

耕田寺では現在、月に2回(不定期)
**「寺子屋着付け・お針箱教室」**を開催しています。
 
お檀家さま・地域の方を問わず、
ゆったりとした雰囲気のなかで、
着物文化に親しんでいただく集いです。


寺子屋教室のこれまで

震災前には、華道や書道の教室も行い、
「お寺で日本文化を継承する場」として、
多くの方にご参加いただいていました。
 
しかし、
震災による被災と長い再建期間、
コロナ禍での活動制限、
葬儀や法事の形の変化、
和室の減少、子どもの参加者の減少、
指導者の高齢化――
さまざまな要因が重なり、
華道・書道の教室は終了することとなりました。

現在は寺族が中心となり、
着付け・お針箱教室を無料で継続しています。


今の活動の様子

参加者は少人数ですが、

  • 季節の着物の着付け

  • 不要になった着物の解き・仕立て直し

  • 反物や端切れでつくる小物

 
など、静かな手仕事を、
時間をかけて仕上げる楽しみを大切にしています。
 
また、
他寺院での寺行事における稚児参り、
役員さまの袴・裃の着付け、
寺族の着付けなどにも、
協力して参加しています。
 
近年は、手づくりが好きな若い方の参加もあり、
編み棒入れや便利な和小物など、
現代の暮らしに合ったものづくりも増えてきました。
 
児童館や学校からご依頼があれば伺い、
着物文化を伝える活動も行っています。


今回の活動の中心

― 車椅子に座ったままでの着付け ―

今回の教室では、初めて
以前から「学びたい」という声が上がっていたテーマで、
満を持しての実践となりました。
 


 
互いをモデルにし、
加工していない手持ちの着物を使いながら、
 

  • 一瞬立てるかどうかで変わる手順

  • 座位での着丈の調整

  • 袖・衿の見え方の工夫

  • 記念写真を撮る際の姿勢や角度

 
など、多くの気づきがあり、
非常に充実した学びの時間となりました。
 
「こういう着付けも出来るんだね」
「いつか誰かの役に立つかもしれないね」
 
参加者同士で声を掛け合いながら、
温かく学び合うひとときでした。
 
今後、時期を見て復習も行っていく予定です。
 


 


着物が好きな仲間たちと、ささやかな目標

寺族である私は、
「仕事を辞めたら着物生活を」と憧れていましたが、
現実は“仲間も私も少しふっくらしてきた問題”(笑)。
 
年齢も重なり、腕が回りにくくなりましたが、
それでも着物が好きな気持ちは変わりません。
 
そこで今年後半から、
 
「体型や仕上がりにこだわらず、

月に一度は着物を着る」
 
という、ささやかな目標を立てました。
 
続けるうちに、
自分らしい着付けが身についていくことを願っています。
 
季節ごとに衣替えをする廊下の着付け人形を、
懐かしそうに眺めてくださる方も多く、
励ましをいただいています。


着物文化を未来へつなぐために

着物を持っている方、
かつて習った経験のある方、
自分で着られる方――
実は、周りにはたくさんいらっしゃいます。
 
それでも
「着る機会がない」
という理由で、袖を通す人が減っています。
 
 
しかし、着物を着る人が減れば、
 
 
仕立て、染め、組紐、織り……
着物を支える職人さんたちの仕事も、
少なくなってしまいます。
 
だからこそ私たちは、
 
 
「着物を着る人を増やしたい」
 
という願いを胸に、活動を続けています。
 
この思いは、
お檀家・檀外を問わず、
宮城県内でともに取り組む仲間たちの共通の願いでもあります。
 
ゆるやかな歩みではありますが、
着物文化を未来へつなげていければと願っております。